<京急川崎駅の隣接地に建設される1万人収容アリーナとその周辺地域を核とするまちづくりプロジェクトに新たな展開。パートナーシップ締結で動き出す最重要施策「Kawasaki 2050 Model」とは──>

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)と京浜急行電鉄株式会社は1月29日、新アリーナ建設を核としたまちづくりプロジェクト「Kawasaki Arena-City Project」について、味の素株式会社および三菱化工機株式会社とパートナーシップを締結したと発表。あわせて、社会実装型サステナビリティプラットフォーム「Kawasaki 2050 Model」を始動することを明らかにした。

新アリーナをホームとする川崎ブレイブサンダースは、実業団時代から数々のタイトルを獲得してきた名門プロバスケットボールチームだ。Kawasaki Arena-City Projectでは、近年、爆発的な人気を得ているバスケットボールに加え、ダンスや音楽といった川崎ならではのライブエンタメコンテンツを展開することにより、アリーナのみならず、周辺地域の活性化を図っていく。

アリーナの建設地は京急川崎駅に隣接する一等地で、着工は2027年中、開業は2030年10月を予定している。さらに、JR川崎駅から京急川崎駅周辺の広場、高架下、多摩川河川敷までを一体的に整備する。注目すべきは、1万人以上収容のアリーナとしては世界初*となる屋上公園(ルーフトップパーク)の開発だ。多摩川の景色を望む賑わいの場として、試合がない日も市民が利用できる空間を創出する。

*2026年1月現在。スポーツ、音楽等の大規模興行ができ1万人以上を収容することができる多目的な施設における屋上公園施設の有無のDeNAによる調査結果に基づく

川崎新アリーナの屋上公園のイメージ
ルーフトップパークのイメージビジュアル 画像提供:DeNA / 京急電鉄

また、同プロジェクトでは、社会実装型サステナビリティプラットフォーム「Kawasaki 2050 Model」を構築。気候変動、自然再興、循環経済、個性の躍動、そして心身の健康という5つの重点テーマを掲げ、2050年までに世界の都市モデルとなることを目指す。川崎市の福田紀彦市長は、「脱炭素やリサイクルの推進などは大都市が果たすべき責任。今回のプロジェクトは、まさにそれを体現するエリアになる」と力を込めた。

パートナーとなった味の素は、ルーフトップパークの命名権を取得し、食とヘルスケアを中心としたWell-being創出の場として活用する。同社は川崎ブレイブサンダースのSDGsプロジェクト「&ONE」のオフィシャルパートナーとして、食育やこども食堂支援などに取り組んできたが、その経験をさらに発展させていく考えだ。

三菱化工機は1935年に川崎で創業した産業機械メーカー。水素によるクリーンエネルギー事業を展開している。2025年12月から、DeNAが運営するカワサキ文化公園で水素発電システム「HyDel」の実証実験を開始しており、年間稼働データをアリーナシティへの水素エネルギー導入に活かしていく。

DeNAの岡村信悟社長は「本日迎えた2社をはじめ、これからもたくさんの仲間とともに、川崎から世界に発信していく本プロジェクトを成功させたい」と意気込みを語った。

DeNAの岡村信悟社長
DeNAの岡村信悟社長(1月29日、川崎市幸区) 撮影:殿村誠士

川崎市は人口約155万人。43.7歳という平均年齢は政令指定都市の中で最も若く、現役世代の多い成長都市といえる。商圏人口は約1500万人に上り、羽田空港から13分というアクセス性も備えている。DeNAと京急電鉄は今後も、Kawasaki 2050 Modelに賛同するパートナー企業を募集していく方針だ。

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