こうした発言は、「サイエンスに対する信頼の配当――イノベーションと社会実装を可能にする(The science trust dividend: enabling innovation and adoption)」と題したセッションを受けたものだ。
登壇者たちは、データや科学に対する公衆の信頼が低下していることに懸念を示し、この変化が政策決定を損ない、AMRの分野では実証済みの対策の導入が遅れ、死亡者数の増加につながりかねないと指摘した。
「AMRは発生確率100%のパンデミックだ」とサンズは述べる。「起こることは確実で、すでに進行している。それにもかかわらず、私たちはその影響を抑えるための十分な資源を動員できていない」
ジェームズは次のように述べている。「AMRは極めて深刻な問題で、『サイレント・パンデミック』と呼ぶ人もいる。だからこそ、ダボスで、しかも重要な意思決定を行う人々が集まる機会に、この問題を議論できるフロンティアーズ・サイエンス・ハウスという場があるのは非常に意義深い。これは、この問題を根本から解決するための最初の大きな一歩だ」
AMRをめぐる議論には、ノボ・ノルディスク財団の最高科学責任者であるフレミング・コンドラセン、スイス再保険のグローバル最高医療責任者であるジョン・スクーンビー、米誌ナショナル・インタレストの編集主幹スティーブ・クレモンズらが参加した。
登壇者は、想定されるパンデミックに対する具体的な解決策にも言及した。その一つが、細菌の「天敵」であるバクテリオファージを用いたファージ医薬で、抗生物質が効かなくなった感染症に対する有望な選択肢とされている。