会談後に両国は14件の了解覚書を締結したものの、共同声明やプレスリリースの発表はなかった。日米と協力関係にある韓国への根強い不信感や、北朝鮮の核問題をめぐる中国の立場の変化を示した形だ。
中国が昨年11月に公表した軍備管理白書では、従来の「朝鮮半島の非核化を支持する」という文言が削除され、習は李との会談でも非核化に言及することを避けた。
一方、日韓首脳会談では、経済・安全保障協力を深め、日米韓3カ国の連携を強化することで一致した。さらに、日本が中心的役割を担う環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)への加盟に、李は意欲を示したという。
アメリカも絡むなかで
韓国の貿易は米中に大きく依存している。2024年の貿易総額に占める割合は中国が20.8%で、アメリカが15.3%だ。結果として、米中はしばしば経済的ツールで韓国に圧力をかけている。
いい例が、在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備に対する中国の経済的報復措置や、トランプ米政権が課した対韓関税だ。
韓国のCPTPP加盟は、貿易ポートフォリオの多様化によるリスクの低減に役立つ。現在、CPTPPの加盟国は12カ国で、GDP合計は世界全体のおよそ15%を占める。加盟が実現すれば、韓国の年間実質GDPは約0.33~0.35%増える見込みだ。
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