同じコンセプトのもとで生まれたヒット商品

そして、「テクノロジーを人に近づける」というコンセプトのもと、多くの革命的な商品が誕生していきます。

「ポケットに1000曲」というキラーフレーズとともに発表されたモバイル音楽プレーヤー「iPod」。大量の曲をポケットに入れておいて、いつでもどこでも聴きたい曲を取り出せるという発想は、まさに「人の感情に寄り添う」視点なしには実現できないものでした。

「携帯電話は多機能で便利なもの」という概念をまるごと覆し、ボタンすら削ぎ落して操作をすべて指先の感覚で完結させ、人と人がつながる直感的なコミュニケーションのハブとして携帯電話を演出してみせた「iPhone」。

さらに、「アクセサリーのような感覚で身につけられる」という発想を軸に進化させたウェアラブルデバイスとして、人間という存在そのものを拡張する「Apple Watch」や「AirPods」といった製品を次々に発表していきました。

アップルのものづくりの根底にあるのは、単に「商品中心ではなく、ユーザーを中心に設計しよう」といったレベルのものではありません。より深く、人間の感性を中心に据えた世界の再構築であると言えます。

機能も、デザインも、広告も、すべてが「人が何を感じるか」を起点としているため、アップルは「製品」ではなく「体験」を売るブランドとして、最先端の技術を持った数々の競合他社とはまったく異なる、唯一無二の価値をつくることに成功しました。

イタリア流を輸入し成功したスタバ