石油資源開発の魅力と課題

マドゥロ氏拘束の数時間前、トランプ氏は米国の石油企業がベネズエラの石油生産を復活させる⁠ため多額の投資をする準備をしていると述べた。これは、供給拡大によるエネルギー価格下落を通じて世界経済の成長‍が押し上げられる可能性を秘めている。

アネックス・ウエルス・マネジメントのチーフ経済ストラテジスト、ブライアン・ジェイコブソン氏は「投資の観点では、長期的に大量の石油埋蔵量を解放できる。市場は時折、紛争が想定される段階でリスクオフに傾くことがあるが、紛争が始まればすぐリスクオンに切り替わる」と説明する。

カンバーランド・アドバイザーズの共同創業者、デービッド・コトック氏は、埋蔵量解放が長‍期的に原油価格を下げることになれば、株式に強気の影響を与えてもおかしくないと主張。「それが今後1─2年‍で起きるのか、そして市場がそれを事前に織り込むかは、それぞれ別の問題だ」と話す。

もっとも大半の‍ストラテジストは、ベネズエラの石油生産量を相応に増加させるには数年かかる可能性があるとの見方で一致している。同国の生産量は、2000年代に政府が石油事業を国有化して外国企業の投資が途絶えるとともに、その後の事業運営がうまくいかなかったため、過去数十年間で急減した。現在ベネズエラで操業している米国の大手石油企業はシェブロンだけだ。

複数の専門家はロイターに、投資を望む企業は治安上の懸念、老朽化したインフラ、⁠米国のマドゥロ政権転覆作戦の合法性を巡る疑念、長期的に政治が不安定化する恐れといった課題に対処しなければならない、との見方を示した。

ドルの地位低下も