少子化でも大卒人材は増えている。減っているのは高卒・短大卒・専門卒

現在の日本では、人材供給がいびつな状態になっています。これほど少子化で若年世代の人口が減っているにもかかわらず、大卒者はかつてよりも増えているのです。40年前と比べて大学は、学校数で1.75倍、学生数で1.59倍にもなっています。

こうして増加した大卒者が就職するホワイトカラー領域に関しては、人手不足感はかつてとさほど変わりません。

理系大卒についていえば、在学生数自体が産業界の要請よりも少ないため、いつの時代も超売り手市場が続いてきました。その人材不足感は、やはり昔も今も変わりありません。

一方、文系大卒者は、かつてより2倍近くにまで増えています。数でいえば全く不足感はありません。「良い大卒者が取れない」という嘆きは、一部の人気企業に応募が偏っていることや、募集の工夫が足りないことなどが原因といえるでしょう。

一方で、中卒・高卒・短大卒・専門卒などの非大卒者は、少子化を増幅させる形で大幅に減少しています。高校の新卒就職者数は1990年頃には90万人を超えていたものが、現在は多い年で20万人程度。実に8割減となっています。

彼・彼女らの受け皿だった業界=製造・建設・農林水産業や、サービス・飲食・販売・宿泊業などでは、新たな人材の供給不足が続いているのです。このあたりを整理して考えていくことにしましょう。

人口が減る中で、労働者数を増やし続けた奇跡

前述した通り、日本の生産年齢人口は1995年に8700万人余でピークとなり、その後、30年で1400万人も減少しました。人口減少の割合は、2割に迫るほどです。この苦境を、産業界は以下の3つの方法でしのいできました。

1995年から続いてきた労働シフトはもう通用しない