中国の政治家は強硬な態度に出ざるを得ない
こうした状況を前に思うのが、中国にとって何がレッドラインで、それを越えるとどうなるかを多くの日本人はほとんど理解していないということだ。
先日、自宅を出たところで近所の日本人女性から声をかけられ、このまま日本と中国が戦争に突入する可能性はあるのかと聞かれたが、彼女のように事の重大さを深刻に捉えている人は少数派だろう。
中国にとって台湾統一は国家の悲願であるだけでなく、習近平(シー・チンピン)国家主席が最も重視している課題の1つだ。そのため中国の政治家は、たとえ知日派であっても必然的に強硬な態度に出ざるを得ないのである。
まして中国では政治的に失脚すれば単なる政界引退では済まない。痛くもない腹を探られないためにも強気な発言は必要不可欠だ。そして事がここまで大きくなると、日本好きの一般人も周囲の目を恐れ、大っぴらにそれを公言しにくくなる。
もちろん、日本人、特に一般の人々が中国の過激な反応に疑問を抱き反発を覚える気持ちは十分に理解できる。ただ、中国側にはこういった事情があることもぜひ知っておいてもらえたらと思う。