それでもペロシは「終わった人」ではない。影響力を行使し続ける彼女が、これまで男性に限られてきた政界の大物プレーヤーの仲間入りをするのはほぼ確実だろう。その武器は、強制や脅しではない。情に流されない計算や周囲の人間を動かす思惑への鋭い嗅覚だ。
同時に、多くの成功した女性が痛い思いをして学んできた教訓も心得ている。好かれようとしたら、何も達成できない、と。
ペロシの戦略は奏功した。バイデンは尊厳を保ったまま道を譲り、ドナルド・トランプ前大統領の復活と民主主義の後退を回避する本物のチャンスを、米国民は手にした。ペロシが手に入れたのは? 求めてやまない勝利への道だ。
2026年9月1日号(8月25日発売)は「ベトナム化するイラン戦争」特集。
曖昧すぎる目標、敵国の軽視、自国軍事力への過信……長期化・泥沼化したベトナム戦争との共通点
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます