ライシの死を受けて複数の人物がアミニの写真を共有し、またほかの者たちはライシの死に関する投稿に「#WomanLifeFreedom(女性・命・自由)」のハッシュタグをつけた。

米ワシントン在住の活動家サラ・ラビアニは、この反政府デモによって死亡した複数の人を紹介する動画を投稿。「アリ・ハメネイとイブラヒム・ライシの犯した罪によって命を奪われた、イランの無数の犠牲者たちに哀悼の意を表明する」と書き込み、さらにこう続けた。「彼らは未来を奪われ、多くの者が最期の時に言葉では言い表せないほどの苦しみを味わった。彼らは英雄としてずっと私たちの記憶に残るだろう」

 

ソーシャルメディア上に投稿された動画の中には、海外に移住したイラン人たちが英ロンドンなどのイラン大使館の外でライシの死を祝う様子を撮影したとするものもあった。

イラン国内でライシの死を祝って花火を打ち上げている人々を捉えたとする動画も投稿されているが、これは(イスラム教の指導者)故イマーム・レザーの誕生日を祝う様子を撮影した写真の流用だと指摘する声もある。

フーシ派やハマスが相次いで声明発表

ライシの死を悼む声もある。ベイルート在住のジャーナリストであるマルワ・オスマンは、「私たちはアッラーの下に属しており、アッラーの元に戻る」と書き込み、さらにこう続けた。「大アヤトラのアリ・ハメネイ師が率いるイラン国民に、大きな悲しみをもって哀悼の意を表する。イラン国民がこの大きな苦痛に耐えられるよう願っている」

反シオニズムを掲げる一部の人々もライシの死を嘆いている。パレスチナ人の土地の「占領者」であるイスラエルに抵抗するイスラム過激派組織「ハマス」やイエメンのシーア派勢力「フーシ派」の支援は、ライシの指導力の下で行われてきたからだ。

南米を拠点に活動するジャーナリストのベンジャミン・ルービンスタインはライシを「英雄」と呼び、彼は「不朽の存在となるだろう」と述べた。

フーシ派幹部のモハメド・アリ・アル・フーシは「イランの国民と指導部に心から哀悼の意を表する。イランの指導者たちは今後も、国民に忠実に尽くしていくだろう」と述べた。

ハマスも同様に声明を出し、次のように述べた。「イランはアッラーの助けを得て、この大きな喪失を乗り越えていくだろう。親愛なるイラン国民には、この厳しい試練に対処することができる力強い指導部がいるからだ」

イラン憲法第131条は、大統領が死去した場合は最高指導者ハメネイ師の承認を得て、第一副首相が大統領職を継承することを定めている。これによりムハンマド・モフベル副大統領が暫定大統領に就任することになる。

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