「会員の増加」が「脱炭素の促進」につながる

環境に配慮した印刷の普及を図る「日本サステナブル印刷協会」に加盟するのは、光陽社を含む同業8社。同社の犬養岬太社長が会長を務め、2023年4月から本格的な活動をスタートさせた。

同協会では、会員企業の生産フローにあわせた算定システムを提供しているため、同じ仕様の印刷物を生産しても各会員間のCO2排出量は異なる。

「会員企業は算定結果を見て自社のCO2排出量を見直し、削減に取り組むきっかけとしています。また、会員は仲間であると同時に競合です。脱炭素に向けた切磋琢磨は、結果として「会員の増加」=「脱炭素の促進」という図式を生んでいます」と、佐々木氏。

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脱炭素に取り組む印刷会社による業界団体「日本サステナブル印刷協会」

2020年10月に日本政府が「2050年までにカーボンニュートラルを目指す」と宣言して以降、大企業の多くが脱炭素化に向けて動き出している。ただし、ひとたび中小企業に目を向けると状況はまるで異なる。2022年にジェトロが実施した調査で、大企業の8割弱(78.4%)が「すでに取り組んでいる」と回答したのに対し、中小企業では4割を下回る結果(38.5%)となった。

中小企業が単独で脱炭素対策に取り組むハードルがいかに高いかを示す結果となっているが、それゆえに「日本サステナブル印刷協会」の活動から学べることは多い。業界を問わず、中小企業でも協働すれば脱炭素化に取り組めることを証明するロールモデルとなるかもしれない。

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