大胆すぎる賭けの行方

入り組んだ法律の茂みは厄介で、はっきりするまでに時間がかかるだろう。だが、政治的な地雷原はサンチェスの目の前に迫っている。「ともに」が約束した政治的安定は、議会会期中に行われる社会労働党との交渉の一環として成立した合意が「履行」される場合、という条件付きだ。

彼らは「カタルーニャの政治的未来をめぐる対立の解消に貢献する一連の合意」の実現を目指しており、中央政府の同意を得て、独立の是非を問う住民投票を再度実施するとの主張を捨てないだろう。一方、社会労働党はさらなる権限移譲を提案するはずだ。

独立派としてカタルーニャ州政府に提言を行っているサンジャウマに言わせれば、新たな住民投票という目標は野心的すぎるとしても、分権の拡大はあり得る。特に、長らく手付かずのままだった徴税権分野がそうだ。

スペインのアイデンティティーの危機は少なくとも15世紀にさかのぼり、国家が抱える断層や亀裂はいまだに埋まっていない。サンチェスの新たな賭けは、新政権が時間稼ぎをし、分離の動きを遅らせる上で役立つかもしれない。だが、どんなときもネコのように無事着地するサンチェスでも、今度ばかりは「究極の大ばくち」になりそうだ。

From Foreign Policy Magazine

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