プーチンがウクライナに侵攻した2022年2月以前のワグネルの中核事業は、中央アフリカ共和国やマリなどの政府を警護することだった。

ワグネルとロシア政府とのつながりは長く謎に包まれていたが、いまや公然の秘密だ。その証拠にロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は26日、ワグネルはアフリカにとどまるだろうと発言した。またプーチンは27日、ワグネルには国家予算から年間860ドル余りの資金提供をしてきたと認めた。

LSE IDEASのアソシエイト、ヴク・ヴクサノヴィッチはニューズウィークに対して、「ワグネルは、アフリカ大陸におけるロシアの安全保障上の存在感を担う大きな要素だ。その見返りにロシア政府は、アフリカのレアアース鉱物などの重要資源を入手する」と話した。

「したがって、ワグネルは今後も、ウクライナでも国際的にも、活動を継続するだろう。ただし、ロシア国防省の厳しい統制下で、ということになる可能性が高い」とヴクサノヴィッチは述べる。

「プリゴジンがいなくなっても、ワグネルは「ウクライナや、その他の安全保障に関わる現場にとどまり続ける」と続けた。「ロシア政府は、ワグネルという資産を手放したくはないだろう」と、ヴクサノヴィッチは言う。

プリゴジンは海外での活動継続を許される可能性もある。「プリゴジンが、国外におけるワグネルの活動の指揮を続けられるかどうかは、プリゴジンとロシア指導部との関係を理解するうえで重要な鍵になる」と、欧州外交評議会(ECFR)広域欧州プログラム長のマリー・デュムランはニューズウィークに話した。

(翻訳:ガリレオ)

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 世界宗教入門
2026年5月19日号(5月12日発売)は「中東新秩序の勝者」特集。

剛腕首相ネタニヤフが図ったアラブとイランの弱体化で、中東に訪れる新時代

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます