自然環境も人間の免疫機能も大混乱
気候変動は世界各地で洪水の深刻化や気温上昇も引き起こし、カビの増殖をもたらしている。インド北部チャンディガルや、ハリケーン「カトリーナ」の襲来以降、アレルギー患者が急増しているニューオーリンズがいい例だ。
天候パターンも変化し、嵐によってアレルギー性呼吸器系疾患やぜんそくの症状が悪化している。「雷雨ぜんそく」と呼ばれる現象だ。バイオエアロゾル(ウイルスや花粉など、生物に由来する大気中の粒子)は雨で破裂する。雷は花粉粒を砕き、強風が破片を遠くまで運んでいく。
結局、アレルギーの発生には自然環境が深く関わっている。私たちの身体が日常的に何にさらされるか(または、さらされないか)が免疫機能に重大で長期的な影響を与える。
ただし、近年のアレルギー急増の背景はずっと複雑だ。気候変動とそれが花粉に与える驚くべき影響は、その一部にすぎない。
過去2世紀間、人間の手になる環境(住宅やオフィス)とライフスタイルには、さまざまな変化が加えられてきた。そのせいで、人間の免疫機能と自然環境に大混乱が起きている。この込み入ったパズルに、今すぐ向き合わなければならない。誰もがもう少し安心して、息をつけるようにしたいなら、なおさらだ。
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由
※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます