ウクライナとの国境に近いクルスク州のロマン・スタロボイト知事は、同州の空軍基地で石油タンカーが炎上したと述べたが、ウクライナの仕業と名指しはしていない。

「死傷者は出ていない。火災は局地的なものだ。すべての情報機関が現場にいる」とスタロボイトは自身のテレグラムチャンネルで述べ、「反テロ委員会」の会合を招集したこと、そしてクルスクのテロ危険度は今後15日間、高または「黄色」のレベルになるだろうと付け加えた。

本誌はウクライナ外務省にコメントを求めている。

<追記>

イギリス国防省は6日、一連の攻撃について、もし意図的なものならば、ロシアにとってはウクライナ侵攻開始以来で最も重大な「防空上の失態」の一つになるだろうと語った。エンゲルス空軍基地はロシア領内600キロに位置し、黒海やクリミアなど、これまでにウクライナ軍の奇襲を受けたとみられる場所よりはるかに内陸に位置しているからだ。

エンゲルス空軍基地は、ヨーロッパにおけるロシア長距離空軍(LRA)の拠点で、30機を超える爆撃機を擁し、ロシアの核抑止の役目を担うほか、通常の巡航ミサイルの発射拠点でもある。

「LRAは一時的に爆撃機をあちこちの基地に分散させることになるだろう」と、英国防省関係者は言う。「ロシア軍司令部はおそらくこの失態の責任者を特定し、厳罰に処すことになるだろう」

ウクライナ軍はかねてから、長距離の戦闘ドローンを開発中と言われてきた。ウクライナの軍需企業体ウクロボロンプロムは国産の長距離ドローン開発にほぼ成功し、その航続距離は1000キロに達するとフェイスブックで公表したばかりだった。すでに配備可能か、今回の攻撃に関与したかは不明だ。

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