<トランプ政権の安全保障担当顧問だったジョン・ボルトンは核兵器の使用を匂わせるプーチンには暗殺も辞さないことを示し、彼を抑止すべきだと語った>

ジョン・ボルトン前米大統領補佐官は10月11日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が核兵器を使用するなら、アメリカは彼を排除できると語った。

ロシアとウクライナの戦争は7カ月目に入り、核兵器使用に対する懸念が高まっている。2月末に「特別軍事作戦」と称してウクライナに侵攻して以来、ロシア軍はかなり大きな損失を被っており、プーチンは最近、盛んに核兵器による攻撃を匂わせるようになった。

ドナルド・トランプ前米大統領の国家安全保障担当顧問を務めていたボルトンは11日、イギリスのラジオ局LBCに出演し、核戦争の可能性について語った。そしてアメリカに、プーチンの核兵器使用を抑止する取り組みの強化を呼び掛けた。

「プーチンが戦術核兵器の使用を命じるとしたら、それはみずからの遺書に署名するのと同じだということを、われわれは明らかにすべきだ」と、ボルトンは言った。「プーチンが極限状態に陥った場合、彼を思いとどまらせるには、そのくらいのことが必要だと思う」

高まる核の脅威

ボルトンは、核兵器の使用を指示したら「責任を取らせる」ことを明確にすることで、プーチン抑止の可能性が高まるという考えを明らかにした。アメリカはプーチン本人を狙うこともできるはずだ、と付け加えた。

「アメリカに脅威を与える存在と判断された人間がどうなるか、イランのガセム・ソレイマニに聞いてみるといい」と、ボルトンは指摘した。イラン革命防衛隊の司令官だったソレイマニは2020年、米軍の無人機攻撃によりイラクで暗殺された。

プーチンがこれまでに口にした核の脅威は「はったり」だと思うとボルトンは言いつつ、ウクライナでロシア軍が「崩壊」したり、プーチンが国内で「本当に悲惨な」政治状況に陥ったりした場合、彼が核兵器を使用する可能性は否定しないと述べた。

ジョー・バイデン大統領は6日、核兵器による「アルマゲドン(世界最終戦争)」のリスクを警告した。バイデン政権がロシアの核の脅威をこれほど直接的に認めたのは初めてだ。

「プーチンが戦術核兵器や生物・化学兵器の使用の可能性について話すとき、彼は冗談を言っているのではない」と、バイデンは言った。「戦術核兵器を使ってアルマゲドンに至らないようなやり方は不可能だ」

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