5月にはNATO加盟国であるリトアニアで、初の「ハント・フォワード」作戦を展開した。サイバー空間の攻撃の出所を追跡するための戦略である「前方防衛」の一環だ。

米ロ両国は、いずれもサイバー活動の基準を定める条約締結を望んでいる。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2020年9月、米ロ間のサイバーセキュリティーを管理する4項目を提案した。

両国はこの問題を昨年6月の首脳会談で議論したが、合意には至らなかった。その後、ロシアがウクライナに侵攻したことで、この論点は影を潜めた。

ロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使は今年6月、「米ロ両国の重要で互恵的な対話が再開する見込みはない」と語った。

「結果につながる対話が実現する兆候はあったが、冷戦時代の空気に戻ってしまった」

米国務省の報道官は本誌に対し、「同盟国と引き続き連携し、サイバー能力を無責任に使用する国家には断固とした姿勢を取る」と語った。

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