<価格は変わっていないのに密かに量が減っていることが時々話題になる。しかし、企業側の思惑とは裏腹に実はまったく節約になっていない可能性が......。それはなぜ?>
ロシアのウクライナ侵攻やコロナ禍の影響で、世界各国でインフレが急激に進行している。
アメリカのインフレ率はおよそ8%だが、この数字だけではインフレの全体像は把握できない。商品やサービスの価格が上昇する従来型のインフレに加えて、価格は変わらないのに量や質が目減りするタイプのインフレ「シュリンクフレーション」も同時に進行しているためだ。
消費者は値上げには敏感だが、量や質の変化には気付きにくい。つまり、シュリンクフレーションは「損」を嫌う消費者の感情に付け込んだ手法と言える。
もっとも、この戦略は企業にとっては両刃の剣だ。ひとたび消費者に実質的な値上げを見抜かれれば、「顧客を失うリスクがある」と、ナイアガラ大学のテンパオ・リー名誉教授は指摘する。
「しかも、新たなサイズやラベルに合わせた生産工程の変更によって余分なコストがかかるわりに、大した節約にならない可能性もある」
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