館長が自ら描いた贋作とすり替え売却
中国でこの手の事件はこれにとどまらない。広州美術学院の元図書館長である蕭元(シアオ・ユアン)は03年から06年にかけて、自ら描いた贋作とすり替えるという手口で、斉白石(チー・パイシー)ら現代中国画の巨匠の真作143点を盗み出し、そのうち125点をオークション会社を通じて売却。被害総額は1億1000万元(約25億円)に達した。
これらの事件は、小粉紅たちに強烈な現実を突き付けた。かつて「盗賊の巣」と罵った大英博物館よりも、自国の腐敗のほうが深刻だ。「大英博物館の文物がもし中国国内に残されていたなら、とっくに『監守自盗』されていただろう」。彼らの感謝は、中国の制度的腐敗と文化財保護の脆弱さをブラックユーモア的に映し出している。
ポイント
仇英
明代を代表する4人の画家の1人。現在の江蘇省で生まれた。山水画や精密な人物画で知られ、代表作に『秋江待渡図』『雲渓仙館図』(いずれも台北故宮博物院所蔵)などがある。
監守自盗
中国語の成語で発音は「チエンショウツードウ」。自分が公務で見張りを担当している場所から貴重品などを盗み、自分のものにすること。つまり横領。出典は『漢書刑法志』。
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