矛盾に満ちた経済政策の影響が有権者に及び始めた

これにはジョー・バイデン前大統領も強く同意するだろう。2024年の大統領選でバイデンがトランプに敗北したのは、バイデンの年齢や体力の衰えよりも、有権者が物価上昇に大きな不満を抱いたからだ。

しかしトランプの経済政策は、米経済と世界経済の両方に大きなダメージを与えている。矛盾に満ちた政策はコロコロ変わり、その影響は経済指標に表れるだけでなく、有権者が身をもって感じられるものになってきた。

トランプはそのために、2026年(とそれ以降)に大きな政治的代償を払うことになるかもしれない。

例えば、トランプはかねてから利下げを強く求めており、FRB(米連邦準備理事会)を支配して、金融政策を思いどおりに動かしたいと考えてきた。金利を下げれば物価上昇を抑え、経済成長を加速させられると思い込んでいるようだ(経済原理に反する妄想だ)。

だが、中央銀行(アメリカの場合はFRB)の独立性は、通貨と経済を安定させる上で決定的に重要な役割を果たす。それをトランプは破壊しようとしている。

さらにトランプは「関税は辞書にある最も美しい単語だ」として、関税を経済政策の要に据えてきた。

「関税を負担するのは外国企業だ」「関税が導入されても、コストは上昇せず、アメリカの雇用は守られ、貿易不均衡は是正される」などナンセンスのオンパレードだ。

トランプがなんと言おうと、関税を負担するのは消費者