チャールズ国王「法の裁きは当然だ」

世界金融危機後、英国政府の公的資金注入で救済されたロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)に関する内部情報の共有疑惑もある。政府管理下にあったRBSの経営状況や特定の投資案件に関する非公開情報をエプスタインやその周辺の投資家グループに漏らしていた。

エプスタインのビジネスパートナー、デビッド・スターン氏がアンドルー容疑者の公式な貿易ミッションを私的な利益のために操作していた疑いもある。10年の中国訪問でスターン氏がエプスタインの提案に基づき公式日程の中に特定の投資家との会談を組み込んでいた。

チャールズ国王は「アンドルーの公職における不正行為の疑いに関するニュースを深く憂慮している。この問題について当局による完全かつ公正で適切な手続きが進められる。はっきり申し上げる。法の裁きは当然だ」との声明を発表した。

適切な対処を躊躇わせた核心にエリザベス女王の寵愛

王室報道で影響力を持ち、故ダイアナ元皇太子妃と親交が深かった英大衆紙デーリー・メールのリチャード・ケイ編集主幹は2月20日付コラムでダイアナ元妃の死やヘンリー公爵夫妻の王室離脱とは異なり、今回は王室の信頼そのものを破壊していると指摘している。

「アンドルー容疑者の事件は過去の危機とは規模が違う。金、セックス、愛国心の放棄を伴う不快な疑惑は王室という組織のあらゆる亀裂に浸透し、王室を終わりのない汚職のサイクルに閉じ込めてしまった。国民の親愛の情も失われた」

「チャールズ国王の治世は『アンドルーと、彼をどう処遇したか』だけで記憶されるだろう」「王室は末期的な衰退にあると歓喜している共和主義者たちへの贈り物となった」「適切に対処することを躊躇わせた核心にはアンドルーへの女王の特別な寵愛があった」とケイ氏は書く。

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