<為替相場では日米協調介入の観測によって円が一時的に急騰したが、マクロ的な環境を見ると円安がさらに進みやすい状況を変えることは難しい>

外国為替市場で日米協調介入が取り沙汰されたことから、一時、円が急騰する場面があった。日本政府は介入を否定しており、実際に介入があったのか分かるまでには時間がかかる。現時点で詳しい状況は不明だが、介入観測で投機筋が動いたことは間違いなく、実際に介入が行われた可能性もゼロではない。

これまでは、過度な円安を防ぎたい日本側が一方的に介入を検討するという流れだった。だが今回は、輸出産業支援で支持率アップを狙いたいドナルド・トランプ米大統領がドル安を望んだこともあり、日米双方の思惑が一致した。しかしながらマクロ的な環境は円安が進みやすい状況であり、仮に協調介入が実施されたとしても大きな流れを変えるのは難しい。

為替というのは基本的に2国間の相対的な物価上昇率の違いで決まる(購買力平価説)。変動相場制に移行して以来、日米の物価上昇率を比較するとアメリカの物価上昇率のほうが圧倒的に高かったことから、ドル円相場は過去50年にわたって円高ドル安が続いてきた。

日本の大規模緩和策と、アメリカのトランプ関税