仮にですが、裁量労働を続けると「働かせ放題」になるので、これを見直すとします。例えば、労働者を守るために選択制にするとか、実際の労働時間とのズレが一定時間を超えたら残業代の追加をするというような方向はあり得ると思います。現状が余りにもひどい「働かせ放題」であるのなら、それも仕方がないでしょう。

ですが、本来の改革の方向というのは、やはり国際基準に基づいた方向である必要があると思います。「職務要件の定義」とは「自分の職務以外はやってはいけない」という厳格なものだとか、最新の情報とスキルを持った人間が権限と報酬を得るという仕組みを作り、働く人が自身の裁量で目標達成をできるようにしなくては、真のモチベーションに支えられた生産性は実現しません。

こうした改革を、今からでも遅くないので進めていかないといけません。AI時代に突入する中で、世界中の企業がAIを活用して生産性を急カーブで向上させています。その中で、いつまでも日本式の組織、日本式の働き方を続けていては、競争力という点で、加速度的に遅れていってしまうからです。

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