「この技術を北米トヨタで実装したことには、大きな意味があった。北米トヨタは初めて、設計の自主性を認められた。従来は、設計の多くが日本で行われていた。日本のエンジニアは彼らが適切だと考える設計を行い、それを海外の市場にも展開する」と、北米トヨタ自動車のチーフエンジニア、ブライアン・イノウエは本誌に語った。

顧客はそれぞれ地図に入れたいデータを選択することができる。業界によっては、特定のレイヤーやツールを特に必要とする場合があるが、それは新車購入時のオプションのように選択することが可能だ。

「トヨタのような企業であれば、データ全体から好きなブロックを選ぶことができる」と、シロタはいう。「集積したデータ全体を必要とする顧客もいれば、その一部を使用する顧客もいる。同じトヨタ自動車のなかでも異なる形で導入する場合は、データの異なる部分を使用する。欧州のトヨタは、より全体的な使い方をしている。北米トヨタは違う」

それはモバイルのスピード感を車に持ち込むということだ。そして、スマートフォンの世界では、物事は頻繁に変化し、更新される。

「もちろん、誰だって、古くなっても変わらないナビゲーションシステムを顧客に提供したくはないはずだ。顧客から得た情報をもとに、時とともに進化させたいはずだ。その進化をわれわれは加速する」と、マップボックスの自動車・モビリティ担当副社長アレックス・バースは本誌に語った。「毎年の一部改良の時だけでなく、週単位でアップデートや機能強化を提供することができる」

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