「歴史を見ると、ナポレオン戦争から南北戦争、ノルマンディー上陸からバルジの戦いに至るまで、片方が戦時の規範に違反する行動に出た瞬間、必然的に敵も同じような行動に出ることが示されている」と彼は述べる。

「容認される行動ではない。だが自分に向けて機関銃を発砲してくる男を撃つことと、まだ機関銃の銃身が熱いうちに降伏してきた男を処刑することの違いは、法律的には微妙だ」

ウクライナの兵士たちが捕虜のロシア兵を虐待する様子を撮影したとみられる動画は3月にもあった。ウクライナのオレクシー・アレストビッチ大統領補佐官は、動画の中の行為を非難し、ウクライナ軍として動画の信ぴょう性を確認し、また当時の状況について調査を行うと述べていた。

「捕虜の虐待は戦争犯罪」と正しい認識

アレストビッチは動画について、「我々はヨーロッパの軍隊であり、捕虜をなぶりものにすることはない。もしもこの動画が本物であれば、断じて受け入れられない行為だ」と述べた。「ウクライナの全ての軍、文民部隊や防衛部隊に改めて言っておきたい。捕虜の虐待は戦争犯罪であり、軍法の下で恩赦されることはないし、時効もない」

このように動画を非難したアレストビッチの姿勢を、キャディック・アダムズは「正しい」と言う。「戦争犯罪にあたるかどうかに関係なく、あのような行為は受け入れられるものではなく、どんな国際法上の手続きも、彼が言う通り敵味方に平等に適用されるべきだ」

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