ネット接続状況を監視する英団体「ネットブロックス」によると、ウクライナでのインターネット接続には「重大な規模の遮断」が生じている。ネットワーク各社に基幹回線を提供しているギガトランス社の回線が遮断され、2月26日には一時、全土の通信量の8割以上が失われた。直後に復帰しているが、今後も不安定な状態が見込まれる。

デジタル大臣を兼任、機敏な副大統領

マスク氏から支援を取り付けたフョードロフ副大統領は、90年代生まれの31歳という若さだ。ウクライナのデジタル変革担当大臣を兼任しており、ツイッターを通じてほかにもテック大手各社に支援を求めるなど、機敏な戦術でウクライナの活路を探る。

これに反応してか、すでにテック業界には動きがみられる。米CNBCによるとFacebookを運営するMeta社は、ウクライナをターゲットとするフェイクニュースを掲載していた複数のアカウントを閉鎖した。

Googleは同社が運営するYouTube上でロシア国営メディアの収益化を停止した。また、市民の安全性を守るための措置として、Googleマップ上で各所の人出を表示する機能をウクライナで停止した。

フョードロフ副大統領はさらに、Appleのティム・クックCEOに対し、ロシアでのアップルストアの営業停止を求める書簡を送っている。

クック氏は直接的に反応していないが、「ウクライナ情勢を憂慮している」とツイートしている。

災害時に頼れる衛星インターネット

本件ではフョードロフ副大統領のツイッター戦術に加え、スターリンクの有用性にも注目が集まっている。スターリンクはウクライナで無償提供されるが、通常価格は月額費用99ドルに加え、導入費用として499ドルを要する。有線のネット接続よりはかなり割高だが、ほかに接続手段のない農村部や災害への備えとして高い効果を発揮する。

トンガの噴火後にも災害復旧を支援した