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ウクライナ東部ハリコフで行われた民間人向けの軍事演習(2022年2月19日) VYACHESLAV MADIYEVSKYY-REUTERS

当局筋によれば、米国家安全保障会議(NSC)は国防総省によるレジスタンス支援の選択肢を排除していない。

ただし、その実現可能性(いつどうやって実行するか、どのような法的権限を主張できるのか)を問い、これ以上の兵器が必要なのかも疑問視している(バイデン政権は昨年来、既にウクライナに6億ドル以上の防衛的兵器を提供している)。

そもそも、アメリカ政府内でこうした意見対立が起きるのは当然のことだという見方もある。

この1年間、NSCが武器供与に消極的だったのは、それがロシアとの緊張を増すだけと考えたからだ。それでバイデン政権は昨年の4月と12月に、ウクライナ政府への軍事支援の実行を保留した(ただし、その後にゴーサインを出している)。

米軍の兵器が必要とされる

NSCのある広報担当官は匿名を条件に、電子メールでこう言ってきた。大統領補佐官たちは安全保障環境の変化に応じて「包括的かつ厳密な政策の見直し」を進めることに力を入れている。もちろんアメリカはウクライナの現政権支持に注力しており、そのため承認済みの支援も実施する。

ロシア軍が攻めてきてもウクライナ国民を守るため、アメリカは「さまざまな不測の事態に備えた計画」を用意していると、この広報担当官は言った。経済的、人道的な援助も含めてのことだ。

ウクライナでは、ゼレンスキーが2月24日に国を守る気概のある市民全てに武器を渡すと語り、国防相も、ウクライナのパスポートを持つ市民には武器を与えると発言した。

ウクライナ外相のドミトロ・クレバも先に、戦争が始まれば「この国の領土を、全ての町や村を守るために、勝利の日まで戦い抜く」と述べていた。

アメリカでは多くの共和党議員が、事態の深刻化と紛争の長期化を見越して、ウクライナ市民がロシアの占領軍と戦えるよう支援すべきだと論じている。

そしてロシアによる占領が現実となった場合に備え、ウクライナ市民の武装レジスタンスを支援する政策の枠組みを定める法案を用意した。題してNYET(ニエット)、ロシア語では「NO」の意で、英語では「ヨーロッパの領土を渡すな」の頭文字を連ねたものだ。

ある高位の議会筋が匿名を条件に語ったところでは、そうしたレジスタンス運動への支援に必要なのは短距離ミサイルや地雷、ライフル、通信機器、そしてアメリカの情報網へのアクセスだという。

イエメンでの戦争と異なり、支援には超党派の同意ができている
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