気が付けば、私が日本に来てから今年で25年目になる。その間、イスラム教徒という理由で嫌な思いをさせられたことは一度もない。多様性を認める寛容な日本社会のおかげである。一方、互いの偏見や誤解、ステレオタイプといった障壁によって対立が蔓延する国際社会では、アラブ、中東・イスラム地域に対する誤解や偏見が拡大しており、逆にイスラム地域の人々の日本に対する期待と関心が高まっている。
日本とアラブ・中東・イスラム世界が迎えた21世紀は、単なる20世紀の延長ではない。過去・現在・未来を同時に生きなければならない「複合の世紀」だ。
過去の限定的な関係に学びながらも、地平線の向こうに明るい未来を見通し、互いの監視や恐怖で安全な社会を作ろうとすることがいかに不毛であるかを、時間をかけて訴え続ける以外に道はないと私は思う。この記事を通してアラブ・中東・イスラム世界を知り、関心を持っていただければ無上の喜びである。
その確認のためにも、再度同じクイズを。
「1.エジプト 2.パキスタン 3.イラン 4.トルコ 5.アフガニスタン
これら5つの国々は、アラブ、中東、イスラムどの分類に入るでしょうか。」
もうお分かりだろう。

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