だが、今回注目すべきなのは、中国軍機が台湾周辺を挟み撃ち攻撃をするような動きを見せ、2機の軍用機が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡の間を飛行し、台湾の南東部にまで回り込んだことだ。

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この飛行パターンは、中国が単なる脅しではなく、実戦的な軍事演習を強化しているという印象を与える、と台北にある国防安全保障研究所のHung Tzu-chieh研究員は言う。

 

「最近は、中国軍が将来の紛争や戦争の準備を強化しているという印象が強くなっている(または少なくとも中国軍がそのような印象を与えようとしている)」と、Hunは述べた。

台湾周辺での継続的な演習は「地域の平和と安定を混乱させ、将来的な紛争の危険を増大させている」と、彼は付け加えた。

最近の中国空軍機の領空侵犯(5日間で32回、今月合計54回)には、台湾南部とフィリピン北部の間にあるバシー海峡の奥までの侵入も含まれていた。この海峡は、西太平洋と南シナ海を結ぶ交通の要所だ。

Hungの分析によると、中国空軍機はここ数カ月、この空域をそれほど飛んでいないが、以前には何度かあった。昨年の航空訓練では、中国空軍機がバシー海峡を通って西太平洋に飛んだと、彼は指摘する。

高すぎる緊急発進コスト

台湾国防部は3月の報告書の中で、昨年は中国軍のジェェット機と偵察機の侵入を抑止するために台湾軍のパイロットは1000時間余分に飛行したと述べた。

そのための人件費、機材のコストが高くつくことから、台湾空軍は中国空軍の侵入に対応する方法を調整し、迎撃ジェット機を緊急発進させる代わりに、低速の偵察機を発進させることにした。

台湾の国防部の張哲平(チャン・チェピン)副部長は29日に立法院(国会)の公聴会で、老朽化し、数も不足している台湾軍の資源の無駄を防ぐため、一部の中国空軍機に対しては、現在陸上のミサイル部隊が追跡していると語った。

記録的な規模で行われた26日の領空侵犯は、中国軍からの「攻撃姿勢」に相当するかという議員の質問に、チャンは同意した。多様なタイプの軍用機が一斉に台湾の防空識別圏に進入したことから、中国の海軍と空軍による「複合作戦」であるように見えると語った。

最近の現地の報道によると、このところの台湾周辺の中国空軍の活動は、台湾政府だけでなく日本政府にも警戒感を引き起こしている。

日本も台湾有事を警戒