ヘバートは、仕入れに用いたアメリカン・エキスプレスのクレジットカード明細書もハントに見せていた。そのカードの名義もアン・ヘバートだった。ハントの取材に対してヘバートは、アンが自分の母親であることを認めた。

最初、このニュースに対してスニーカー愛好家たちの反応は薄かった。すぐさま動いたのはナイキだった。同社は3月1日、アン・ヘバートが辞任すると発表した。副社長に昇進してまだ1年もたっていなかったのだが。

息子のおいしいビジネスにどのくらい深く関わっていたのかは分からないが、ナイキでのキャリアに終止符を打つには十分過ぎるスキャンダルだったようだ。

ナイキはこの手の話にうんざりしていたのだろう。フロリダ州オーランドを拠点とするスニーカーブティック「トロフィールーム」が2月中旬、正式発売日前に小売価格を超える超限定品の「エア・ジョーダン1」を大量密売していた疑惑には対応済みだった。

トロフィールームの設立者はマーカス・ジョーダン。彼の父親は、あのマイケル・ジョーダンだ。

©2021 The Slate Group

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 戦争インフレ
2026年4月28号(4月21日発売)は「戦争インフレ」特集。

ホルムズ海峡封鎖でガソリン・日用品が高騰。世界経済への悪影響と「出口」を読み解く

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます