米大統領選でのジョー・バイデン氏の勝利が確実となった7日、共和党のトランプ大統領と側近らが明確に示したことが一つだけある。それは、トランプ氏は当面、敗北を認めないということだ。

根拠のない「詐欺行為」を数カ月にわたり訴え、選挙結果に疑問を呈してきたトランプ大統領は7日、法廷闘争によってバイデン氏が制した州の投票結果を覆そうとする構えを見せた。トランプ氏の側近や共和党関係者らは、今後の進め方について戸惑いを隠せないものの、トランプ氏の戦略におおむね賛同するか、口をつぐんだままだ。

トランプ氏周辺の複数の人物は匿名を条件に取材に応じ、選挙結果が覆され、同氏がホワイトハウスに残る可能性はほぼないだろうと語った。最終的な敗北宣言の発表までの時間を、異議申し立てに使うという。

「潔い敗北宣言を」

一方、複数の共和党関係者は、潔く去らないことによって大統領のレガシーに汚点が残り、今後の政治人生が損なわれることを懸念している。ある共和党議員は、「痛々しい負け犬だと思われてしまったら、2024年の再出馬のチャンスがなくなる」と語った。

これまで全面的にトランプ氏を擁護してきたフォックス・ニュースの司会者ローラ・イングラハム氏は6日、「万が一その時が来たら」という前置きをしてから、大統領にこう呼びかけた。その時は、好ましくない結果を「品性と落ち着きをもって」受け入れる必要があると。また、ウォールストリート・ジャーナルの編集委員会は、不正投票を訴えるには証拠が必要だと指摘した。

(Jeff Mason、Steve Holland、Andrea Shalal、Alexandra Alper記者)

[ロイター]
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