――近年の慣例では、メディアの当確報道の後に敗北した候補が勝者に「おめでとう」と電話をかけ、潔く負けを認めてきた。バイデンが選挙結果で勝者となった場合に、トランプは敗北を認めるのか。

認めないと思う。このまま訴訟を増やしていって、最終的な結果が出るのを妨害し遅らせていくだろう。12月8日までごね続けるというのが、一番あり得るシナリオだと思う。最悪のパターンは、トランプは負けが確定してもホワイトハウスから出ないということだ。

――そのシナリオは他国への影響も考えると大問題だ。

だからトランプが選挙で負けた場合、潔く負けを認めて国家の分断を癒やしたいのだと言うことができれば、レガシーとしてとてつもない貢献になる。4年間の評価は散々だったが、最後はきれいに去ることができれば歴史に名を遺せる。......それは絶対にないと思うが。

<2020年11月17日号「米大統領選2020 アメリカの一番長い日」特集掲載>

事前の世論調査に反して接戦となった要因は? また、ドナルド・トランプ大統領が描く「逆転勝利」のシナリオとは──。トランプ陣営内の情報に詳しい小谷哲男・明海大学教授に本誌・小暮聡子が聞いた(取材は11月5日午前)。 確かに各種世論調査が示していた状況とはやや違って、トランプ大統領がかなり踏ん張った感はある。しかし恐らく、このままジョー・バイデン候補が勝利を収めることになるだろう。かなりの接戦になったことで、トランプという存在が強く否定されなかったとも言える。
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