Siyi Liu Florence Tan

[シンガポール 27日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は27日、クリーンエネルギーの供給網の一部の国への集中が、電力需要が急速に高まる東南アジア諸国にとって新たな課題になっていると指摘した。

シンガポール国際エネルギー週間の会合で、「電力の時代が到来している。われわれは依然として石油や液化天然ガス(LNG)を含む天然ガスを使い続けるが、電力需要は非常に力強く伸びている」と述べた。

クリーンエネルギー供給を支配している国名は明らかにしなかったが、中国は太陽光パネルから風力タービン、電気自動車(EV)、電池に至るまで再生可能エネルギー機器の世界最大の供給国として群を抜いている。

同氏によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の電力需要は、産業の電化や冷房需要、EV、データセンターを背景に、エネルギー消費全体の2倍のペースで増加している。

エネルギー分野のシンクタンク、エンバーによると、東南アジア諸国は中国のクリーンエネルギー輸出拡大の主要なけん引役となっており、今年これまでに中国製クリーンテクノロジー製品に200億ドル超を支出した。

ビロル氏はまた、地政学的緊張が世界のエネルギー市場でますます支配的な力になっていると警告した。

「私の職業人生の中で、地政学の暗く長い影がこれほどまでにエネルギー部門を支配するのを見たことは一度もない」とし、「地政学の役割が一層顕著になると想像するほかなく、これはエネルギー安全保障が現在よりもさらに重要になることを意味する」と述べた。

ビロル氏は、中東での戦争が世界のエネルギー消費パターンに根本的な変化をもたらし、太陽光や石炭、原子力発電の伸びとEVの普及を促したと分析。

また、ディーゼル価格が戦争前の水準から約200%、LNG価格が250%それぞれ急騰したことで、代替エネルギー源の消費が増加したと指摘した。

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