Makiko Yamazaki

[東京 27日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズの日本国債担当アナリストは27日、ロイターのインタビューで、日本が持続的な成長と安定したインフレを取り戻しつつあるのは明るい兆しだと指摘した。ただ、将来のショックに耐えられるかどうかが重要な試金石になるとの見方を示した。

ムーディーズは日本の格付けを投資適格級で上から5番目の「A1」、見通しを「安定的」としている。格付けは2014年に「Aa3」から引き下げて以降、変更していない。

ムーディーズ・レーティングスのソブリンリスクグループでバイスプレジデントを務めるマーティン・ペッチ氏は「持続的な成長のようなものが見え始め、インフレ期待も2%前後でおおむね安定しつつある」と指摘。「それが変化した点だ」と述べ、数十年にわたる低成長と慢性的な低インフレからの転換に言及した。

今後の格付け措置については憶測を控えたが、生産性を高め、人口動態の課題に対処する改革に加え、日本の経済・インフレ環境における最近の変化が持続可能かどうかをムーディーズは注視していると述べた。

また、重要な試金石は、日本が将来の経済ショックを通じて成長とインフレの安定を維持できるかどうかだとした。

「一般的に、成長が持続的になったかどうかは、経済がショックに対処した時に分かる」と述べ、日銀が金融政策の正常化を進める中、日本は最近のエネルギー価格ショックにうまく対応してきたと指摘した。

高市早苗首相が掲げる食料品の消費税減税と野心的な歳出計画は今年、債券市場に動揺をもたらしたが、ペッチ氏はこうした措置が日本の信用力にもたらす当面の脅威は限定的との見方を示した。

財政への影響は、減税による歳入減を補うという政府の約束が実行されるかどうかに左右されると述べた。

来年度予算の概算要求は過去最高の143兆円に上ったが、同氏は、当初予算と補正予算を合わせた規模と比べれば増加幅は比較的小さいとし、これは日本の最近の財政健全化の流れから大きく逸脱していないとのムーディーズの見方を裏付けるものだと述べた。

一方、政府が掲げる370兆円の官民投資構想には不確実性があると指摘。民間部門がどの程度参加するか、また、日本の人口動態による逆風を相殺するために必要な生産性向上につながるかどうかなどが不透明だと述べた。

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