Maria Martinez

[ベルリン 26日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所が26日発表した10月の業況指数は、先行きへの楽観的な見方が強まったことで、市場予想以上に改善した。改善は6カ月連続。

業況指数は90.2と、9月の89.9から上昇した。ロイターがまとめたアナリスト予想は90.0だった。

期待指数は9月の90.4から91.6に上昇した。

IFOのクレメンス・フュースト所長は「景気回復は続いている」と述べた。

VPバンクのチーフエコノミスト、トーマス・ギッツェル氏によると、10月の企業の先行きに対する楽観度は4年半超ぶりの高水準となった。

ドイツ政府は経済成長率予想を引き上げ2026年が1.3%、27年が1.1%とした。4月時点では0.5%、0.9%と予想していた。

ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「IFO業況指数が6カ月連続で上昇したことは、数多くの逆風にもかかわらずドイツ経済が成長軌道にあることを示唆している」と述べた。

第3・四半期の成長率は30日に発表される。

キャピタル・エコノミクスは、ここ数カ月でIFOなど一部の企業調査が改善したものの、第3・四半期はゼロ成長にとどまったと予想している。ただ欧州担当チーフエコノミスト、アンドリュー・ケニンガム氏は「労働市場の回復の兆しや財政刺激策の継続と併せ、今回の調査は第3・四半期の一時的な低迷が一過性の要因にもよるもので、第4・四半期は成長を取り戻すというわれわれの見方を裏付けている」と述べた。

VPバンクのギッツェル氏によると、景況感の改善は全て製造業によるもの。好調な受注と政府のインフラ基金の効果が表れ始め、製造業の景況感を明確に押し上げているという。一方でサービス業は企業の楽観的な見方が後退、家計の消費支出の低迷が原因とみられるという。

INGのマクロ調査グローバル責任者、カーステン・ブジェスキ氏は「今回の指数は、ドイツ経済の先行きを巡り継続中の財政刺激策の効果が経済全体に一段と波及することが、引き続き期待されていることを示している」と述べた。

メルツ首相は経済再生に向け、通常予算とは別枠で5000億ユーロ(5600億ドル)規模のインフラ基金を創設した。また、軍備増強に向け、憲法に定める借り入れ制限「債務ブレーキ」を見直した。

<現況判断は悪化>

期待指数の上昇が業況指数全体を押し上げた一方、現況に対する評価はやや悪化した。現況指数は前月の89.5から88.8に低下した。

デラルビア氏は、原油・ガス価格の大幅な上昇が電力価格の上昇や株式市場のボラティリティーにもつながっており、企業に打撃を与えるのは間違いないと指摘。さらに「ドイツ企業にとって2番目に重要な輸出先であるフランス経済が、政治的混乱や債券市場の動揺によってほぼ停滞したままとなれば、その影響はドイツにも及ぶ」との見方を示した。

コメルツ銀行のエコノミスト、イェルク・クレーマー氏は、さまざまなリスクにもかかわらず、ドイツ経済の回復は続く公算が大きいと指摘。ただ「抜本的な改革の欠如、トランプ氏の関税、中国の輸出攻勢により、回復は緩やかなものにとどまるだろう」との見方を示した。

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