利用者を支える場所を、事業として続けるために

人材不足やコスト増に直面する介護事業者側にとっては、サービスの質と経営の安定をいかに両立させるかが課題となっている。こうした課題に対し、HLCはグループ会社による直営店の運営に加え、フランチャイズ加盟店の開業支援や人材育成、運営改善にも力を入れている。研修の実施や本部担当者の助言を通じて、加盟店が安定的に事業を継続できる体制づくりを後押ししている。

その一例が、2024年10月に開業した「ソレイルミナーレ田谷」だ。介護業界未経験だったオーナーは、本部の助言を受けながら、地域のケアマネジャーや関係機関への訪問を重ねてきた。サービスの特徴を伝えるだけでなく、利用開始後も利用者の施設での様子や変化を共有することで、地域の関係者から新たな利用者を紹介してもらう機会を増やしてきた。

こうした取り組みの結果、開業から約1年で同店の稼働率は95%に達したという。さらに、オーナーは2026年3月に2店舗目となる「ソレイルミナーレ原宿ふかや」を開設。地域との信頼関係を築きながら、サービスの安定と拡大を実現した事例だ。

「ソレイルミナーレ」「リハてらす」両ブランドは、直営・加盟店を合わせ、2026年10月1日現在で全国29店舗を展開する。同社が公表したところによると、同社グループが2016年に1号店を開業して以来、2026年10月時点で加盟店撤退率は0%となっている。

運動によるリハビリに取り組む利用者とスタッフの様子
運動によるリハビリに取り組む利用者とスタッフの様子

今後の課題は、店舗数を増やすと同時に、地域ごとの条件やニーズに対応しつつサービス品質を保つことだ。同社は機能訓練や入浴支援、接遇、情報共有などの基本を標準化し、本部による支援や研修を強化する方針だ。

利用者が通い続けられる場所をつくり、事業者が運営を続けられるように支える。2つの「続けられる」を結び付け、地域に介護の選択肢を残していく。持続可能な介護のあり方を追求するHLCの取り組みは、介護業界にとどまらず、社会課題の解決と事業の継続を両立しようとする企業にも示唆を与える事例と言えるだろう。

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