Sheila Dang
[ヒューストン 17日 ロイター] - 米石油大手エクソンモービルは17日公表した年次エネルギー見通しで、世界は石炭利用の減少ペースが従来の予想を下回り、2050年までの二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組みが遅れるリスクに直面していると指摘した。
全世界のエネルギー構成に占める石炭の割合の予想は50年が15%となり、前回から1%ポイント引き上げられた。25年は25%だった。
経済・エネルギー部門ディレクターのプラサンナ・ジョシ氏は説明会で、中国などアジア諸国では依然として石炭が重要なエネルギー源になっており、エネルギー安全保障の観点からも石炭が重要視されていることを理由に挙げた。
国際エネルギー機関(IEA)は先週、世界の石炭需要が今年、過去最高の89億4000万トンに増加するとの予測を示した。米国・イスラエルとイランの戦争により、要衝ホルムズ海峡を経由する原油や液化天然ガス(LNG)の輸出が滞っていることが背景にある。
ジョシ氏によると、エネルギー見通しはエクソンの投資判断の基礎となるが、中東での紛争については、影響の全容を見極めるには時期尚早として織り込まれていない。「長期的なファンダメンタルズにどのような影響が出るのかを本当に理解するには、あと数年必要だ」という。
世界のエネルギー関連の年間CO2排出量は、50年までに300億トンに減少すると予測されている。しかし、この数字は世界の平均気温の上昇を抑えるために必要と国連機関が算定した110億トンを大幅に上回る。ジョシ氏によると、50年の排出量がこの水準となれば、世界の平均気温は2.5度ないし3度上昇する可能性がある。