Parisa Hafezi
[ドバイ 17日 ロイター] - 中国がイランに対し、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の抑制に協力するよう非公式に要請したことが分かった。事情に詳しいイラン筋3人が明らかにした。フーシ派が過去1週間で軍事攻勢を強めたことを受け、サウジアラビアが中国政府に働きかけたという。
関係筋によると、フーシ派が紅海沿岸やバベルマンデブ海峡周辺で急速に進軍し、サウジの原油輸出や海上輸送が脅かされる事態となったため、サウジ政府は中国に支援を求めた。
中国は自制と対話、安全な航行の回復を公に呼びかけているが、非公式のメッセージは公式声明よりも踏み込んだ内容だったという。
中国政府は自国が依存するエネルギー輸送路に紛争が一段と拡大するのを防ぐため、イランがフーシ派への影響力を行使することを望んでいる。
関係筋はメッセージがどのように伝えられたのか詳細には踏み込まず、16日に訪中したイランのアラグチ外相を通じて伝えられたのかどうかも明らかにしなかった。
イラン側は、地域の安定と平和は米国とイスラエルによる対イラン戦争の終結にかかっていると答えたという。
関係筋によると、中国当局者はイランがフーシ派への影響力行使に応じなかった場合に経済的に圧力をかけるとの明示的な脅しや示唆はしなかった。
中国外務省はロイターの取材に対し「中国は地域の緊張がイエメンや紅海にさらに波及することを望まない。地域の不安定化のエスカレートはいかなる当事者の利益にもならない」と回答。「全ての国の主権と安全は尊重されるべきで、人々の生活に不可欠な施設が標的にされてはならない。中国は事態をさらに複雑化させる行動の停止を求め、対話と交渉を通じた問題解決を促す」と述べた。
中東地域に駐在する西側の上級外交官は「中国はフーシ派を抑制するよう今なおイランに圧力をかけられる数少ない国の一つだ」と語った。
ただ関係筋によると、イランが中国側の懸念に応じて行動するかどうかは不明だ。それでも、米国との対立が続く中、中国との関係はイランにとって経済的・戦略的に極めて重要な意味を持つという。
中国は、戦争と制裁で打撃を受けたイラン経済への圧力を和らげ、石油産業を維持するためにイランが必要とする投資を提供できる財政余力を持つ数少ない国の一つだ。
西側外交官は「イランと中国は互いを必要としている。中国はイランにとって無視できない存在であり、中国はホルムズ海峡の再開と紅海の安全確保を望んでいる」と述べた。
アナリストらは、中国が自らの要求に対して結果を伴わせる用意があるかどうかが重要な試金石だと指摘する。最終的に、中国政府の決意を最も明確に示すのは、イランに対する影響力を行使する意思があることを示す証拠だとしている。