Iain Withers Tommy Reggiori Wilkes
[ロンドン 4日 ロイター] - ノルウェー政府系ファンドの運用機関が、リターン改善に向けた債券投資の幅広い見直しの一環として、米国債への投資を大幅に削減する案を提示した。今週公表された書簡で明らかになった。
書簡によると、2兆3000億ドル規模の政府年金基金を運用するノルウェー中央銀行の投資管理部門(NBIM)は、債券ベンチマークインデックスでの国債ウエートを現在の70%から50%に引き下げることを提言した。最大の保有資産である米国債が最も大きく削減される。
ロイターの試算によると、6月末時点で約2150億ドルとなっている米国債保有は変更により800億ドル近く削減される。
ノルウェー政府系ファンドは、世界の全上場企業の平均1.5%を保有している。
<変更は段階的に実施>
債券投資戦略に関するノルウェー財務省からの質問に応じて提案は示された。NBIMは財務省の回答を待つとした上で、市場への影響と取引コストを抑えるため、いかなる変更も段階的に実施する。「国債比率50%は、金融市場が混乱する局面を含め流動性ニーズを満たすのに十分」としている。
同ファンドは別の書簡で、非上場資産への投資拡大を検討することも提案した。これは少数の米ハイテク企業の株価が急騰する中、株式ポートフォリオで高まっている集中リスクを低減する狙いもある。
現在の運用方針の下で、同ファンドは非上場の不動産や再生可能エネルギー資産を保有できるが、非上場投資の比率は同種のファンドと比べて低い。
<米国債の削減>
NBIMによると、債券インデックスの最大の変更は、住宅ローン担保証券(MBS)など国債以外の債券への投資を拡大することだ。これにより分散やリスクプレミアムへの対応を進める。
NBIMの広報担当者は、米ドル全体のエクスポージャーは約50%で変わらないとした上で、「変わるのはドル資産の構成だ」と述べた。
書簡によると、提案により債券インデックスの米国債ウエートは34.1%から21.9%に低下する。
ユーロ圏債券への配分は16.8%から14.1%へ低下。日本国債への配分は4.6%から7.4%に上昇する一方、英国への配分は4.2%で変わらない。これらの変更によりインデックスが市場全体の構成比により近づくとしている。
米国債のエクスポージャーは低下する一方、国債以外の米債券への配分は16.2%から27.6%に拡大する。これにより債券インデックスでの米ドルのウエートは52.9%から52.5%へとわずかに低下する。