[ブエノスアイレス/ロンドン 3日 ロイター] - アルゼンチンのミレイ大統領は3日、同国が領有権を主張する英領フォークランド(スペイン語名マルビナス)諸島で石油掘削を行う企業に制裁を科す方針を示した。英国との緊張が高まる可能性がある。
ミレイ氏はテレビで放送された国民向け演説で、石油会社2社による同諸島での探査について、 国益に対する差し迫った脅威だと指摘した。アルゼンチンの主権を侵害する行為への対応を強化する法案を議会に提出すると表明した。
<シーライオン油田>
領有権の主張を一段と強めるため、ミレイ氏は「国家主権防衛」緊急法案を議会に提出すると表明した。同諸島周辺で無許可の事業を行った場合の罰則を強化し、アルゼンチンの天然資源に影響を及ぼすその他の活動も法的規制の対象とする。関係企業だけでなく、その株主、取締役、供給業者に対しても罰則の適用を強化すると述べた。
フォークランド諸島の北約140マイルに位置するシーライオン事業は、テルアビブ上場のナビタス・ペトロリアムが運営する。ロンドン上場のロックホッパー・エクスプロレーションも35%の権益を保有している。開発作業は今後数カ月以内に始まる可能性がある。
<英国の関与は「揺るぎない」>
英国は1833年から同諸島を実効支配しており、住民が自ら将来を決めるべきだとの立場を示している。ストリーティング英国防相は4日、現地住民は英国人であることを選択したと述べた。
Xへの投稿で「ミレイ氏が昨夜発表した声明から読み取れるのは、フォークランド諸島についてというより、アルゼンチンの国内政治についてだ」と指摘。「英国のフォークランド諸島への関与は絶対的で揺るぎない」と強調した。
ミレイ氏はこれまで、フォークランド諸島の領有権主張には外交が最善の手段だとしてきた。今回、姿勢を強めた背景には、盟友であるトランプ米大統領がこの問題に繰り返し言及したことがある可能性がある。
トランプ氏は3日、英GBニュースに対し、英国が同諸島のために再び戦う用意があるかどうか分からないと述べた。「英国にその能力があるか、私には分からない」と発言。「フォークランド諸島は非常に興味深い。英国は20年前、25年前と同じ国ではないからだ」と語った。