Diego Oré Emily Green
[メキシコ市 1日 ロイター] - 米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を巡って米国政府が年次見直しを選択し、この不確実性が新規投資を阻害する中、すでにメキシコに進出している一部の企業は先手を打って他の地域への移転を検討し始めている。12人以上の経営幹部がロイターに対し、投資計画を見直していると明らかにした。
中部アグアスカリエンテス州に拠点を置く3社の自動車部品企業の幹部は、メキシコを離れ、ベトナムへの移転を検討していると語った。ベトナムでは、過去10年間に日本、韓国、欧州の自動車メーカーが進出したことで、自動車部品産業が急速に拡大している。
これとは別に、多国籍企業の幹部2人も、メキシコでのプロジェクトを見直しており、貿易協定の行方が明確になるまで「様子見」を決め込んでいると語った。
米国とメキシコの1450社以上を代表するメキシコ米国商工会議所のペドロ・カサスCEOは「来年7月まで再交渉が延々と続くのであれば、いっそ明かりを消してドアを閉め、別の場所に投資したほうがいい。それは純粋な不確実性に他ならないからだ」と述べた。
速報値によると、今年年上半期のメキシコへの外国直接投資総額は過去最高の約350億ドルに達した。
しかし、そのほぼ全てが利益の再投資によるものであり、新規投資が占める割合はわずか7.8%にとどまった。新規対内投資は前年同期比で13%減少しており、メキシコが新たな資本の誘致に苦戦している可能性を示唆している。