Kentaro Okasaka

[東京 3日 ロイター] - 伊藤忠商事が3日発表した2027年3月期の第1・四半期(4-6月)の連結純利益は前年比3.5%増の2937億円だった。

第1・四半期として2年連続で過去最高を更新した。機械や金属、エネルギー・化学品事業などが伸びた。機械は出資先の日立建機の好業績が貢献した。資源価格上昇や円安などの影響が収益を押し上げる。

中東情勢の影響について、中宏之CFO(最高財務責任​者)は決算会見で、石油やLNG(液化天然ガス)の生産停止や減産、中東向けの輸出減といった中東関連のビジネス停滞や、食品卸などでのエネルギー価格上昇によるコストや物流費増などのマイナス要因が生じたと指摘。一方、原油由来の基礎化学品や合成樹脂原料などの市況の上昇によるプラス要因があり、中東影響としては50億円のプラスとなったという。「中東情勢は停戦だ(攻撃の)再開だということが続いており不透明感、不確実性が残る」としながらも、通期の中東影響は期初計画のマイナス75億円の範囲内に収まるとの見通しを示した。

第2・四半期以降は弁当容器などの価格上昇を見込み「一番大きく影響を受けるのがファミリーマートだ。さまざまなコストダウンによって吸収していく。一部価格に転嫁せざるを得ない場合は単に価格を上げるのではなく、商品に付加価値を付け、納得してもらえる形で転嫁していく」と述べた。

円安の影響に関し、中CFOは今期の期中平均レートは1ドル=150円としており、1円円安に振れると32億円の増益効果になるとしつつ「為替が大きく変動するより、安定的に推移する方が事業を展開する上では望ましいことではないかと感じている」と話した。投資基準について「金利が上がってきており、負債コストは上がる。投資判断はより一層ハードルが高くなってくる」と述べ、収益性や成長性のある投資を積み上げていきたいと述べた。

同日、世界9位の米大手航空機リース会社アビエーション・キャピタル・グループに50%出資することも発表。同社は新造機調達が強みで、今後は伊藤忠の航空関連事業の「新たな収益の柱」と位置付ける。

通期の連結純利益予想は前年比5.5%増‌の9500億円を維持。IBESがまとめたアナリスト13人の純利益予想の平均値9636億円を下回った。

また、発行済み株式の2.7%に当たる1億9000万株・3000億円を上限とする自社株買いを決議したと発表した。取得期間は4日から2027年1月29日まで。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。