生産が停止する2021年以降、エアバスがプライドの象徴を失い、商業面での存在感が低下するのではないかと心配する関係者もいる。

航空各社の経営陣は現在、スペア部品を使っての長期にわたるA380のメンテナンスを保証するようエアバス側に求めている。多くの航空会社が、自社の旗艦機としてA380を導入しているほか、空港側でも新施設の整備に巨額投資してきた。

エールフランスKLMや独ルフトハンザのような大手顧客は、それほど悲嘆にくれることはないだろうと、アナリストは指摘する。

両社ともA380を導入しているが、エミレーツのような湾岸諸国のライバルから強力な武器が奪われることに安心する面もあるだろうと、彼らは言う。両社は、エミレーツなどが市場を侵食していると非難していた。

エミレーツ側はフェアに競争していると反論。A380は「集客の切り札」なのに、他の航空会社は誤解して宣伝に失敗しているとしている。

エミレーツの会長は14日、A380の生産中止は残念だが、「これが現実の状況だと理解している」と話した。

(翻訳:山口香子、編集:伊藤典子)

Tim Hepher

[トゥールーズ(フランス) 14日 ロイター]

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