世論調査では3党による激戦か
軍政を支持する「国民国家の力党」の党首ウッタワ前工業相は地元メディアに対して「人気の根強いタクシン派との対立を解消してタイ政治の新たな選択肢となる」との意気込みを示しているが、軍政側にはタクシン派の人気への警戒感から低所得者層に対して一時金を支給するなどして、タクシン支持層の取り込みに懸命となっている。
1月20日に発表されたタイのシンクタンク「国家開発管理研究所(NIDA)」の世論調査では「タイ貢献党」の支持率が32.7%とトップで続いて「国民国家の力党」の24.2%、「民主党」の14.9%、「新未来党」の11.0%と続いている。また次期首相候補としてはプラユット首相が26.2%と高く、続いてタクシン派「タイ貢献党」のスダラット元保健相が22.4%、「民主党」党首のアピシット元首相が11.6%、「新未来党」のタナトーン党首の9.6%となっている。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でも成熟した民主主義国家としてかつては指導的地位を占めていたこともあるタイだが、クーデターで政権を奪取した軍政による経済的な停滞やタイ南部でのイスラム教過激組織によるテロの頻発など軍事力を背景にした政治で停滞してきたといわれている。
総選挙を通じてタイ国民がどこまで民政移管を実現させて、民主国家として「微笑みの国」を再生させることができるのか、3月24日の総選挙はその大きな試金石となる。

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