2018年11月の台湾統一地方選で民進党が大敗したことで今後、2020年の総統選に向けた中台関係はますます悪化するだろう。中国に融和的な国民党が躍進したことは、中国をつけ上がらせた可能性がある。外交や経済、軍事、選挙干渉などで台湾に圧力をかける戦略が効いているに違いない、と。実際には民進党の惨敗は、内政の失敗によるところが大きいのだが。
次期総統選に向け、中台間の持続可能な平和の見込みは極度に縮小している。習も蔡も態度を硬化させるなか、習の「一国二制度」発言は不必要なまでに緊張を激化させた。習の演説を受け、中国に融和的な国民党までもがこの発言を拒絶。もしも民進党と国民党が反中国で手を組むようなことになれば、中国にとっては悪夢のシナリオだ。
そんな事態を避けるために、習は態度を和らげようとするかもしれない。だが少なくともここのところ続く強気の姿勢は、中国が自らの優位を確信していることを物語っている。
<2019年1月22日号掲載>
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