Marco Aquino Alexander Villegas

[リマ 3日 ロイター] - 南米ペルーの選挙管理当局は3日、6月7日に実施された大統領選決選投票で、故アルベルト・フジモリ元大統領の長女で右派のケイコ・フジモリ氏(51)が勝利したと正式に発表した。ケイコ氏は日系3世。4度目の挑戦で大統領の座を射止め、今月28日に就任する。

選挙管理当局によると、ケイコ氏の得票率は50.135%。対抗馬の左派ロベルト・サンチェス元貿易・観光相(57)は49.865%だった。有効投票数は約1800万票で、両氏の得票差は約5万票。決選投票後は争点となった票の再集計のほか、不正疑惑を巡る申し立ての審査が続けられていた。

ケイコ氏は2016年初旬以降で10人目の大統領で、2月に就任したホセ・バルカサル暫定大統領の後を継ぐ。ペルーでは汚職や権力乱用の疑惑を巡り大統領の罷免が相次いでおり、前大統領が罷免されたことを受け、左派系議員のバルカサル氏が2月に暫定大統領に就任していた。

ケイコ氏の勝利で中南米で進む右傾化の流れが改めて示された。アルゼンチンのミレイ大統領や、エルサルバドルのブケレ大統領ら中南米地域の保守系指導者はすでにケイコ氏に祝意を伝えている。

ルビオ米国務長官も1日付の声明でケイコ氏に祝意を表明。トランプ米政権は安全保障、投資、貿易分野でペルーとの協力深化を期待しているとした。

市場では左派のサンチェス氏が勝利する可能性が懸念されていたため、ケイコ氏の勝利は好感をもって受け止められた。格付け会社ムーディーズは2日に公表したリポートで、フジモリ次期政権は政策の継続性を維持し、投資家心理を下支えするとともに、ペルーの持続的な成長を後押しすると予想。こうした環境がペルー国内で停滞している鉱山開発案件の再始動につながる可能性があると指摘した。ペルーは世界第3位の銅生産国として知られている。

ケイコ氏の父、アルベルト・フジモリ氏は1990年から2000年まで強権的な手法で国政を担い、左翼ゲリラの掃討のほか、ハイパーインフレの抑制を実現したことで知られる。フジモリ家は現在もペルーで評価の分かれる政治一族で、アルベルト氏は人権侵害を巡る罪で16年間服役したほか、ケイコ氏も選挙資金を巡る疑惑で長年捜査対象になっていた。

ケイコ氏は政治的分断が深まった国民の融和に向けた手腕が試されるほか、大統領の罷免が繰り返されてきた不安定な議会運営への対応も迫られる。首都リマと地方部との経済格差も大きな課題となっており、難しいかじ取りを迫られそうだ。

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