[ブリュッセル 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)は2日、1日に施行された中国の「民族団結」に関する新法について懸念を表明した。この新法には、中国の国外にいる個人や団体であっても、「民族の団結と進歩を損なう行為」や「民族分離主義を扇動する行為」を行った場合、法的責任を問われる可能性があるとする条項が含まれている。
EUの報道官は声明で、新法により、少数民族の文化的、言語的、宗教的権利がさらに制限される可能性があると懸念を示した。その上で、こうした権利は国際人権基準および国連の枠組みにおける中国の公約に沿って擁護されるべきだと語った。
報道官は「われわれは、同法の域外適用について懸念を抱いている。EUは国際法に違反する第三国の法律の域外適用に反対する」とし、「われわれは、いかなる第三国に対しても、EU域内やその他の地域において、国境を越えた弾圧を行う試みを控えるよう求める」と語った。
中国外務省はコメント要請に直ちには回答しなかった。
中国司法省の胡衛列次官は先月24日、「民族団結」に関する新法で、中国は国外の違反者も対象とする権利を有すると述べ、国際的な慣行に沿ったものであり、合法かつ必要な権利だと主張した。
この新法は、特に中国が領有権を主張する台湾において、中国当局が「分離主義者」と見なす台湾人を追及するための新たな法的根拠を与える可能性があるとして懸念されている。
台湾の対中政策を策定する大陸委員会は2日、政府が志を同じくする国々と協力し、「中国共産党の脅威に抵抗する」と表明。「これは、悪意ある越境弾圧を通じた威嚇と強要である」と訴えた。