Howard Schneider Michael S. Derby

[1日 ロイター] - ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長は1日、FRBが利上げに踏み切るかどうかは、次回米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策担当者らが「ドアを閉めて」議論を始める段階で決めると述べた。

ポルトガルのシントラで開催された欧州中央銀行(ECB)フォーラムで発言した。先月のFOMC以降、ウォーシュ氏が公の場に登場するのはこれが初めて。

ウォーシュ氏は「われわれは会合の場でしっかりと議論する。だが、それ以上に話せることはない」と述べた。

また、「フォワードガイダンスは示さない」と語り、米CNBCのアンカー、サラ・アイセン氏の追加質問に答える形で「私にこのルールを破らせようとしても、失敗するだろう」と述べた。

ウォーシュ氏は、インフレ期待とインフレリスクがこの数週間で低下しているとの認識を示した。同時に、インフレ率を2%の目標に押し下げることに引き続きコミットしているとの姿勢を改めて強調。「もし家計や企業、金融市場で、当中央銀行が2%を上回るインフレ目標で満足すると考えていた人がいたとすれば、失望することになるだろう。われわれは米国で物価安定を実現していく」と語った。

また、労働市場は安定しており供給サイドは底堅いとの認識を示した。

ウォーシュ氏は、肥大化したFRBのバランスシートは縮小されるべきだとの持論を変えていないと述べる一方、この問題に関する政策の大きな変更には時間がかかり、十分な意思疎通を図って進めるとの考えを示した。私見として「これは財政政策との境界に近い」とし「この問題については予断を持たず、オープンな姿勢で臨む。ただ、金利政策こそが中央銀行の主要な手段であってほしい」と述べた。

市場が注視するFRBの政策金利見通し「ドットチャート」については、FRBの情報発信のあり方を見直す間、「少なくとも当面は」継続するとの考えを示した。FRB改革に向けたタスクフォースを設けており、改めて検討する方針を示した。タスクフォースに参加する外部専門家の一部は来週にも公表するという。

さらにウォーシュ氏は、FRBが経済のリアルタイムデータを提供する新技術の活用を始め、遅行性のある政府統計への依存を減らすとする意欲的な計画の時間軸を提示。「私の目標は、9─12カ月後には、実体経済で起きていることをリアルタイムで把握するための新技術を活用し、より良い判断を下せる態勢を整えることだ。誤計測の問題を抱え、もはや実態にそぐわない調査に基づく政府機関のデータだけに頼る必要がなくなるようにしたい」とも述べた。

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