[ニューヨーク 29日 ロイター] - ニューヨーク外為市場でドルはユーロなどの主要通貨に対し小幅安となったものの、約13カ月ぶりの高値圏にとどまった。米経済の成長見通しや米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測に加え、人工知能(AI)ブームを背景とした米株高でがドルの下支えになっている。対円では162円台に迫り、1986年以来約40年ぶりのドル高・円安水準を記録。政府・日銀による為替介入が引き続き警戒されている。
午前の取引でドルは対円で161.97円に上昇。LMAXグループのアナリストは「日銀がようやく0.25%ポイントの利上げを実施し、政策金利を1.00%としたものの、米国との大幅な金利差の縮小にはほとんど寄与していない」と指摘「特に米連邦準備理事会(FRB)がタカ派姿勢を維持し、金利をより長期にわたり高水準に据え置く可能性を示唆した後ではなおさらだ」と述べた。
FRBは16─17日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定したものの、ウォーシュ新議長の下で氏のタカ派色を強めことを受け、市場では年内の利上げ観測が台頭。金利先物市場で9月までに利上げが行われる確率が64%と織り込まれる中、市場では労働省が7月2日に発表する6月の雇用統計が注目されている。
非農業部門雇用者数の増加が3カ月連続で市場予想を上回ったことがFRBのタカ派姿勢への転換の支援になってきたが、今回の雇用統計で労働市場に変調の兆しが示されれば、FRBの金融政策スタンスがハト派寄りに修正される可能性もある。ただ、バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「労働市場は加速しているように見える」と指摘。「労働市場の減速を懸念していたハト派の主張は後退したようだ」と述べた。
ロイターがまとめたエコノミスト予想によると、6月の非農業部門雇用者数は11万人増。失業率は4.3%と、横ばいの見込み。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.28%安の101.08。ただ、月初からは2.17%上昇している。
ユーロ/ドルは0.39%高の1.1427ドル。
英ポンド/ドルは0.42%高の1.3256ドル。スターマー英首相が辞意を表明したことを受け、 次期首相候補として最有力視されているアンディ・バーナム氏はこの日、英国の政治に抜本的な変化をもたらすと表明。バーナム氏が財務相に誰を起用するのか注目されている。
ドル/円 NY終値 161.94/161.95
始値 161.84
高値 161.97
安値 161.82
ユーロ/ドル NY終値 1.1420/1.1424
始値 1.1404
高値 1.1430
安値 1.1399