[上海 29日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は29日、翌日物リバースレポを通じた公開市場操作(オペ)を初めて実施し、金融機関に3000億元(441億ドル)を供給した。ウェブサイトの声明で明らかにした。
流動性環境の管理を強化し、政策の枠組みを海外の主要中銀により近づける当局の動きだと市場は受け止めている。
翌日物リバースレポの金利は公表しなかった。
人民銀はまた、7日物リバースレポを通じて1575億元を供給した。金利は1.4%で変わらずだった。7日物リバースレポ金利は中国の主要政策金利と位置付けられている。
インターバンク市場取引の指標金利で、全般的な流動性環境を反映する翌日物加重平均レポ金利は29日、1.3533%と前営業日終値から約2ベーシスポイント(bp)低下した。
事情に詳しい関係者によると、翌日物リバースレポの金利は1.25%に設定された。7日物を15bp下回る水準で、1.30─1.35%程度と見込んでいた市場の予想も下回った。
人民銀の政策手段に新たに加わった翌日物リバースレポは、特に短期金利が変動しやすい月末・四半期末に、流動性環境や調達コストをより適切に管理し、経済全体を支援するのに役立つ可能性がある。
INGの大中華圏担当チーフエコノミスト、リン・ソン氏は、翌日物リバースレポ金利が示されなかったことについて、「人民銀は現時点で7日物金利のシグナル効果を薄めたくないのだろう」と指摘。「市場は翌日物金利を巡って憶測を巡らせており、おおむね7日物金利を下回る1.30─1.35%程度に設定されるとの見方で一致していた。実際の金融緩和に踏み切る前のこの段階で利下げを巡る混乱を招きたくないという面もありそうだ」と述べた。
人民銀の潘功勝総裁は、今月開催された金融フォーラム「陸家嘴フォーラム」で、短期金融市場の流動性管理を改善するため、翌日物リバースレポ取引の種類を拡充する方針を示していた。
翌日物リバースレポ取引は中国のインターバンク短期金融市場で、レポ取引高全体の8割超を占める。米連邦準備理事会(FRB)など海外の多くの中銀は、イールドカーブをより安定させるため、既に翌日物金利を主要政策金利として採用している。
INGのソン氏は「先進国市場の多くの中銀と同様に、翌日物金利が優先される方向に、われわれは最終的には進んでいくと考えている」と指摘。その上で、人民銀は円滑な移行を確保するとみられ、ある程度の時間がかかる可能性が高いと述べた。