Maki Shiraki
[東京 23日 ロイター] - 経営再建中の日産自動車 が23日午前、定時株主総会を開く。巨額の構造改革費用が一巡する2027年3月期は3年ぶりに最終黒字を見込むものの、3年連続で無配の方針。経営陣の報酬が高額との批判もある中、株主から厳しい質問が相次ぐのは必至だ。米議決権行使助言会社が経営の独立性への影響を問題視し、反対を推奨したみずほフィナンシャルグループ 出身の社外取締役、永井素夫氏の再任の是非も焦点となる。
26年3月期に5330億円の最終赤字を計上した日産は、構造改革の一環として従業員2万人の削減や7工場の閉鎖などを進めている。株主総会招集通知によれば、イバン・エスピノーサ社長は26年3月期の役員報酬の半分を自主返上した。固定分と業績連動分などで構成される報酬の内訳は非開示で、返上した具体的な額は明らかになっていない。返上分を除いた執行役5人の報酬総額は13億8600万円に上る。経営を監督する立場の社外取締役8人の報酬(総額1億8600万円)や企業統治(ガバナンス)不全などにも株主から厳しい批判が出ている。
機関投資家に強い影響力を持つ米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、今総会でエスピノーサ社長の再任に反対を推奨している。過去5年間の平均自己資本利益率(ROE)が基準の5%を下回っていることが主な理由だ。25年3月期から2年連続で最終赤字を計上したことで、直近5年間の平均ROEがマイナス1.18%に沈んでおり、これがISSの基準に抵触した。日産の経営陣は株主に説得力のある説明を示せるかが問われる。
ガバナンスを巡る株主の判断も注目されている。米議決権行使助言会社グラスルイスは、みずほFG出身で監査委員会委員長や指名委員会委員を兼務する永井氏について独立性に疑義があるとして再任に反対を推奨した。反対を推奨するISSは同氏を「関連社外取締役」とみなし、監査・指名・報酬の各委員会で独立社外取締役が過半数を占める必要があるとしている。ISSは、同様の理由から、みずほFG出身の社外取締役候補である真保順一氏の選任議案にも反対を推奨している。